damegami-sw25 · MMXXVIbuild 2026-09-16 02:52 JSTゆとシートを開く
· CAPUT V · CHRONICA · EX IV
セッション#004 · 2026-02-13

無限奈落へ

GM · あらくね · 5名参加
経験点 合計+26,403
ガメル 合計+23,470
名誉 合計+485
§ I
卓の概要
開催日
2026-02-13全 2 日(2026-02-13, 2026-02-14)
GM
あらくね
§ II
参加 PC
5 名

概要

山あいの温泉街の外れに、新たな奈落の魔域が口を開けた。人呼んで「無限奈落」——巨万の富が眠ると噂され、冒険者が殺到する一方、帰らぬ者の囁きも絶えない。 湯屋で五色の湯から一つを選び、形の定まらぬ迷宮へ。滞在するほど心身を蝕む「奈落の侵食」に抗いながら、五人は第5階層までの調査を成し遂げた。 以後この迷宮が卓の常設ダンジョンとなる、シリーズ第1作である。

粗筋

小さな蛮族討伐を終えた宿場町で、アンセル、ロータス、ミシェル、ユーヤの四人は隊商の商人に呼び止められる。温泉街までの護衛、募集は五人——「先に受けてくれた護衛の人。こっちだ」と商人が呼んだ先から歩いてきたのは、胸元にサファイアを光らせた長身のティエンスの青年、クリストフだった。こうして五人となった一行は、道中でボルグとゴブリンの群れを蹴散らしつつ、街道に満ちる噂を拾っていく。曰く、温泉街の近くに新しい迷宮が出た。曰く、稼げるらしい。曰く——帰ってこない若い冒険者が出た。

たどり着いた温泉街は湯煙と喧騒の坩堝だった。宿はどこも満室、露店は迷宮向けの消耗品で賑わい、酒場では景気のいい話の合間に不穏な囁きが交わされる。ギルド支部で入迷宮の届け出を済ませ、魔法の地図を受け取った五人は、出発前に湯屋へ。広い湯殿に並ぶのは色の違う五つの湯——緑の神木の湯、赤の活力の湯、紫の深謀の湯、黄の慧眼の湯、そして何の変哲もないように見える透明な恩寵の湯。選べるのは一人一つだけ。それぞれが直感で湯を選び、身体の芯に何かを宿して暖簾をくぐった。

街外れの岩肌に口を開けていたのは、紫の瘴気を立ち昇らせる巨大な奈落の穴。岩肌に打ち付けられた鎖は無残に千切れ、ここが人の手で管理できる領域ではないことを物語る。内部は一層ごとに構造が変わる生きた迷宮で、進むたびに通路と部屋が形を変え、モンスターの巣、罠、財宝の間が待ち構える。噴き上がる熱湯、腐食性の毒ガス、時間の流れそのものを狂わせる時空の歪み——そして何より、滞在するほど精神と肉体を蝕んでいく「奈落の侵食」が、探索に容赦のないタイムリミットを課してきた。

侵食に抗い、階段を探し当てながら、五人は第1階層から第5階層までを踏破。迷宮の構造と危険の全容を調査し尽くし、生きて湯の街へ帰還した。この調査によって「無限奈落」の内容は確立され、以後いつでも挑める常設ダンジョンとして卓に定着することになる。中層へと続く物語(#17・#22)の、これがすべての始まりだった。

名場面

五人目の護衛

「先に受けてくれた護衛の人。こっちだ。今、人数がそろった」——商人の声に振り向けば、背丈およそ一八〇センチ、胸元にティエンスの証たるサファイアを光らせた青年が歩いてくる。クリストフ・レイリー、ここに合流。後に無限奈落へ幾度も潜ることになる面子の顔合わせは、宿場町の護衛依頼から始まった。

どの湯に浸かる?

迷宮ができてから囁かれる噂——「温泉に入ってから迷宮へ行くと、調子が変わる」。湯殿に並ぶのは緑・赤・紫・黄、そして誰も噂しない透明の湯。選べるのは一人一つ、効果は明かされない。直感だけを頼りに肩まで沈むと、古傷の痛みが遠のく者、心臓に闘争の火が灯る者、思考が刃のように冴える者——湯の街ならではの出陣の支度が、それぞれの背中を押した。

形の定まらぬ迷宮

扉の先がどうなっているかは、開けるまで誰にも分からない。行き止まり、直線、L字、丁字、十字路——ダイスが刻む通路の連なりの果てに、モンスターの巣が、罠が、財宝が待つ。地上の湯の温もりと引き換えのように、地下では奈落の侵食が刻一刻と心身を蝕んでいく。潜るほどに深く、深いほどに重い。「無限奈落」の名は伊達ではなかった。

常設ダンジョンの誕生

五つの階層の調査を終えて生還した五人の報告により、無限奈落の全容は初めて記録された。以後、この迷宮はダ女神卓の常設ダンジョンとして定着し、腕に覚えのある冒険者たちが繰り返し挑む戦場となる。温泉街の賑わいと奈落の深淵が同居する、あの奇妙な街への扉が開かれた瞬間だった。